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あかくら

中谷宇吉郎集 第一巻

中谷 宇吉郎

線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第一巻(あかくら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 頁

青空文庫

その中に先生は何か急に思い付かれたことがあったらしく、「そうだ一つやってみるか」と切り出されたのである。「君、霜柱の研究でも良かったら一つやって見ませんか」という話なのである。普通だったら少し度胆を抜かれるところであるが、前々から実験室の中ではこの程度の指導振りにはもう馴れているので、一議に及ばずかしこまりましたということになったのであった。兎に角電気火花をパチパチと飛ばせて覗き込みながら、「うんそうかこれは君、電子の針金が出来ているのだね。そうだ、一つこの電子の針金の写真を撮る工夫をしてくれ給え」などという命令を受けて、平気でかしこまりましたという位なのだから、白粉の研究に霜柱を作ってみる位は勿論吾々の仲間には何でもないことなのであった。

霜柱と白粉との関係の表向きの理由は、先生は前から霜柱の現象に興味を持っておられて、あの不思議な氷の結晶が関東平野の赤土という特殊な土で見事に発達する原因を、この土の膠質学的の特殊の性質によるものと考えておられたのであった。それでこの膠質の物理的性質の研究というのが、即ち化粧品の科学的研究の基礎をなすものであるということになるので、聞いてみればいかにもその通りである。