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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《任侠二刀流(にんきょうにとうりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 頁
牢へ入れられたお絹宗三郎
と、見えたは牢格子!
牢へ入れられたお絹宗三郎
太郎丸の屋敷の中庭の建物、そこの戸が開くと牢格子、ははあさては秘密に作った、牢屋がそこにあると見える。
そこまで舁ぎ込んだ二丁のトヤ駕籠、
「おい、扉をあけろ」と伊集院が云った。
と牢格子がガラガラと開く。
「さあ今度はトヤ駕籠の戸だ」
声に応じて喜三太と嘉市、トヤ駕籠の戸をポンと開けた。すなわち仕掛け、そのとたんに、山影宗三郎と鷺組のお絹、ドンと牢内へ投げ出された。と牢格子がガラガラと閉じ、伊集院をはじめ烏組のお紋、喜三太、嘉市も立ち去ってしまった。
こうしてお絹と宗三郎とは、真っ暗の牢屋へ完全に、敵のために捕虜にされてしまった。
驚いたのは二人である。
「お絹殿ひどい目に逢いましたな」
「ちょっと油断をしたばかりに、とんだことになってしまいました」
溜息を吐くばかりである。
「ここはいったいどこでござろう?」
「さあ、トンと妾には」
お絹にも想像が付かないらしい。
「お絹殿」と改めて宗三郎が訊いた。「昨朝以来不思議なことばかり、どうにも拙者には見当が付かぬ。あの上名古屋の密林で、偶然そなたをお助け致し、爾来そなたの乞いにまかせ、地下の間道へも参りましたが、その根本の理由については、まだお話しを承わっていませぬ。