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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《任侠二刀流(にんきょうにとうりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 224,569 字 · 451 頁
間道を進むお絹宗三郎
「島津家の女忍び衆、烏組とあるからは拙者にも敵! 用捨はしない、叩っ切る! と云っただけでは解るまいが、水戸の藩士山影宗三郎! それが拙者だ、この俺だ!」今度はお絹へ声をかけた。「鷺組の頭領お絹殿か! お噂は以前より承わっております。ご危難のご様子、立ち聞きしてござる。しかし拙者が参った以上、ご安心なされ、大丈夫! お味方致す、追い払って上げます。……これ!」と烏組を一睨した。「来るか! それとも逃げ出すか! 来れば許さぬ、今度こそ切る! 逃げれば許す、追いはしない! どうだどうだ! 女郎どもめ!」
ここで大勢ガラリと変り、烏組の連中逃げ出す事になった。不意の助太刀! 敵へ出た! もうこれだけでも仰天ものだ。その上随分の手利きらしい。例えトヤ駕籠の戸を開けても、二人を同時に捕えることは出来ない。一人を捕えているその間に、他の一人に切り立てられ、その上肝腎のトヤ駕籠でも、破壊されたら大変である。それに時刻は早朝である。烏組の忍びが優秀でも、不意に現われた強敵を、太陽の下に捕えることは到底出来るものではない。
「お逃げよお逃げよ、お前達!」副将お竹が声をかけた。