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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁
を食べたって、あたるようなことはございますまい」
「うむ」
ここで主膳が、うむと言ったのは、どういう意味かわからないが、挨拶に困っての詞だけのものでしょう。
「なんなら、お取持ちを致しましょうか」
とお絹がつぎ足したのも、隙間だらけでしっくりとはうつらない。
乗物が来たからお絹を一足さきに、主膳は後れて行くことにきめました。
八十
お絹は、いそいそと出て行ったけれども、主膳はそれほど気が進んではいない。
勧められた事柄が風変りだから、後学のためにひとつ見て置いてやろうかな、という気になったまでのことで、別段、興をそそられているわけでも、なんでもないのです。
それでも、あつらえた乗物が来てみると、やめるという気にもなれず、それに打乗って、根岸から築地へ向けて急がせてはみたが、乗物の中で、なんとなしにばかばかしいという気で、さっぱり目的のことに興味は持てないのです。
このことばかりではなく、主膳はこのごろは何事にも、さっぱり、興味というものが持てないでいる。それは単に金が無いから、軍費が続かないから、それで面白くないというだけではなく、今は金があっても、興味が持てないものがあるのです。