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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

「いけない、いけない」

と言ったけれども、その飛び込んで来た奴は、無神経か、一生懸命か、主人の制止なんぞは耳にも入れず、案内もなく居間へ飛び込んだ上に、主人の坐っているそのそばまで転がって来て、そうして主人、すなわち主膳の左の腋の下と机の間へ丸くなって屈んで、隠れてしまいました。

しかもこれは女の子です。その女の子を見ると、主膳は直ちに、これは少し低能な奴だなと知りました。

いつも遊びに来る定連の中の一人には相違ないが、年はなにしろ子供だろうが、肉体はいちばん発達している、顔に少し抜けたところはあるけれども、色は白いし、がかいが大きいから十四五には見えるけれど、本当はそれより下か上かさえわからないが、がかいに比べて幾分の低能であって、ここへ来るもっと小さい年下の子供のいいようにされている奴だ――ということを、主膳が直ちに知って苦りきりました。それ、この間吉原遊びというのをさせられて、こいつがおいらんに仕立てられ、お前、廻しを取るんだよと言われて、その言いつけ通りにやってのけた奴だ。

「おい、お前、こんなところへ来てはいけないのだ」

と、主膳が呆れ返ってダメを押すと、この女の子は、妙な上目使いで叱る主膳の面を見ながら、片手を振って見せました。