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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

今も、

「なるほど、浪人者にゃあ、こうは描けねえなあ」

という諒解についで、

「やあ、九面の太平が小屋を描いてあらあ。九面の太平が小屋、あん嬶あが、餓鬼をしょって立ってやがら」

「あ、あ、あ、太平が小屋か、お国っかかあが餓鬼を背負って立ってるとこが、うまくけえてありゃがらあ――ふーん」

諒解が、やがて感歎に変り、

「うめえもんだなあ、こりゃお関所の松の木んところだぜ――そっくりだあ、あ、こりゃ山庄の土蔵だよ」

「なに、お前様、小名浜の網旦那んとこんござらっしゃるのかね――みんな、御粗末にするなよ、網旦那んとこのお客様だあよ」

と、村の長老がこう叫び出したので、空気がまた一変しました。

十七

田山白雲は、長老の一人から、

「で、お前様、絵をかきに上州の方から、わざわざ、こっちへござらっしゃったのかい、そうして、これから、どっちの方さ、ござらっしゃるだかえ」

とたずねられて、

「今日はひとつ小名浜というところまで行って、そこで、小谷半十郎というのへ、紹介されているから、泊ろうと思うのだ」

「え、小名浜の網旦那んとこですか」

「いや、小谷というのだ」

「そりゃ、お前様、網旦那んとこだ」