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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁
道庵の匙加減を見ろ、すべて道庵の匙にかかって助かった奴は一人もねえ――それを言いたいためなのだ、それを言いたいために、こういうこともあろうかとの深謀遠慮が、今になって篤と腑に落ちた。
おらが先生のすることは、全くソツがねえ、どこまで考えが深いのだか底が知れねえ――と、米友はまた舌を捲いて感じ入ったようです。
しかし、この騒動が、米友の出動を要求するまでに至らず、自然、血のりを用いたり、川へ泳がせたりすることなく、存外あっさりと解散されたのは、連中が道庵の凜々たる武勇に圧倒されたわけでもなく、これはたぶん江戸より海陸二百八十八里、九州肥後熊本五十四万石細川侯の行列であろうところの供揃いが、下に下にの触れ声で、このところへ通りかかったためであります――それは、折助連は道庵の匙加減に恐れ入ってしまっているところへ、道庵主従に於ては、あえて細川の行列に怖れをなしたというわけではないが、細川侯であるとないとにかかわらず、いったいが大名の行列というものが、道庵と米友の反に合わないことは中仙道熊谷在の例でもわかりましょう。
かくてこの一場の活劇は、市が栄えたという次第でした。