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ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく

文化史上より見たる日本の数学

三上 義夫

線上閱讀三上 義夫《文化史上より見たる日本の数学(ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 96,999 字 · 192 頁

青空文庫

しかもその再建非再建の両説は、はなはだ錯雑して容易に決定されぬ。

それはしばらくおき、法隆寺の建築は韓人がその任に当たりもしたであろうけれども、建設者たる聖徳太子の希望が加わっていることももちろんであり、堂塔の配置などは支那や朝鮮における仏寺の建築に見ざる形式のものであるという。

これは東洋建築史の泰斗伊東忠太博士の意見であるから、もちろん安んじて信憑すべきである。わが祖先は法隆寺建築の古代において、すでに外国文化の単なる模倣者ではなかったのである。

法隆寺の円柱は上下が細く、中央部が徳利形にふくらんだものがある。これはまことに著しいことであり、ギリシアの古建築においても、また見られるのであって、これをエンタシス(entasis)というのであるが、円柱にエンタシスを施したものは見た目がまことに気持よく、ギリシア美術の天来の神韻の一つだといわれ、ギリシアの芸術心があって、初めて考案されたと見なされたものであるから、ギリシア以外にて法隆寺の建築中に、この同じエンタシスのある円柱が見いだされたので、これは定めてギリシア建築の様式が伝わったのであったろうとは、ほとんど定説であった。