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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 頁
それは顔のしゃくんだ円髷の女で昨夜見た婢の一人であった。それはビールとコップを乗せた盆を持っていた。
秀夫はその婢にビールの酌をしてもらいながら、琵琶を弾いていたな婢のことを聞こうと思ったが、それは極まりがわるくて聞けなかった。
「すぐお料理が出来ますさかい、……あんた、これから、ちょいちょいお出やす、※(「女+朱」、第3水準1-15-80)なお朋友伴れなはってな」
どこの国の詞とも判らない、この町のこうした婢の用いる詞を使いながら、初心な客をてれささないようにと話しをしむけた。秀夫はそれがために気がのびのびして来たので、
「昨夜、ここで琵琶を弾いていた、※(「女+朱」、第3水準1-15-80)な姉さんがありましたね」
と、云うと婢はにやりとしたが、すぐ考えなおしたように云った。
「今、来ていやはりましたやろ、あの人だす、上手でおますやろ」
「そうですか、あの姐さんですか」
秀夫は合点が往かなかった。今の婢もそう顔だちの悪い女ではなかったが、あんな沢のない乾からびたような女ではなかった。
「お待ちどおさま」
はじめの婢が二皿の料理を持って来た。
「この方が、あんたが琵琶を弾いてなはったところを、見なはりやしたと云いはるよ」