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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(十四)雛の別れ(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 114,139 字 · 233 頁

青空文庫

ベッド・ルームの本

――作中に、いまの世の中になくなった道徳や心構えが出てくるが、人間は誰でもノスタルジアを持っているから、それを読んで喝采をおくるんじゃないかと、私は思っています。だから日本の思想的混乱がつづく限り、もっと混乱的な、破綻的な小説よりも、かえって昔ながらの整った江戸を回顧して、読んだり書いたりするのは、むしろ当然の傾向ではないでしょうか。

現代を舞台としては書けないことでも、徳川時代にもって行けば、すらすら書けるしね。その徳川時代の作家の人たちは、幕府の勢力があったんで、舞台を鎌倉に借りて物語を書いていたんだね。だから『鎌倉三代記』なんか、じつは大坂城のことだったりします。

ベッド・ルームの本

「銭形平次」を書きはじめてから、もう二十何年になりますかナ。……まあ二十四、五年というところでしょう。もう三百篇以上も書いている。こうした種類のものでも三百とは、例がないと思うんだが、人間ていうものは不思議なもので、ふいと書きはじめて、調子づいたというだけのものでね。格別の動機というものはありません。

「銭形平次」を、吉田首相が読んでいる。ベッドで、寝ながら読むという話ですね……。