Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme
四
さあ、対馬守わからない。
四
「宗匠、何を言わるる。そ、その金がないから、予をはじめ家臣一同、この心配ではござらぬか」
思わず対馬守は、口に出してどなったが、いかな大声でも、一風宗匠には通じないので。
唖然たる対馬守の顔へ、宗匠は相変わらず、百年を閲した静かな笑みを送りながら、また筆をとって、
「金は何ほどにてもある故に、さわぐまいぞえ。剣は腹なり。人の世に生くるすべての道なり。いたずらに立ち騒ぐは武将の名折れと知るべし」
と書いた。百二十いくつの一風宗匠から見れば、やっと三十に近い柳生対馬守など、赤ん坊どころか、アミーバくらいにしかうつらないらしい。
だから、いくら殿様でも対馬守、この一風宗匠に叱られるのは、毎度のことで、ちっともおどろかないが、金は何ほどでもある故に、騒ぐまいぞえ……という意外な文句に、ピタリ、驚異の眼を吸いつけられて、
「金はいくらでもあるという――」
呻いたひとりごとが、すぐそばの寄りつきに待つ側近の人々の耳にはいったから、一同、わっと腰を浮かして、気の早い喜田川頼母などは、
「金はいくらでもござりますと? どこに、どこに……」
茶室へ駈けあがって来ようとするのを、寺門七郎右衛門がとめて、