Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme
七
暴風雨は、源三郎の頭の中にも、渦巻き、荒れくるっているのでした。
最初。
源三郎の一行が品川へ着いた時、駈け抜けて司馬の道場へ江戸入りの挨拶をしたのが、この門之丞。源三郎の側近にあって、何かと重く用いられている門之丞なんだが、魔がさしたというのか、どういうつもりか、しきりに源三郎を案内して、刻々敵の張りめぐらした罠の淵へとさそってゆく。
揺れなびく田の面の向うに、やがて客人大権現の木立ちが、不吉の城のように、黒く見えてきた。
「殿ッ、あの林のかげでござります」
馬上、門之丞がゆびさした。
七
虫が知らせるというのか、玄心斎と大八は、こもごも源三郎の馬前に立ちふさがって、
「殿ッ! どうあってもこれから先へお進みなさるというならば、まず、この玄心斎めの白髪首をお打ち落としなされてから……」
いらだつ源三郎の小鬢から、雨の粒が、白玉をつないだように、したたり落ちる。
「何をたわけたことを申すっ! 亡き司馬先生の志をつぎ、道場と、かの可憐なる萩乃を申し受けて、わが面目を立て、また一つには、兄の顔を立てるためには、このさい、なんといたしても邪魔者を除かねばならぬではないかっ」