Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme
喫みたくもない長煙管へ、習慣的にたばこをつめつつ、
「ハッキリ言ってもらいたいわね。あてなしの旅に出るなんて、このあたしの家にいるのが、そんなに嫌におなりかえ」
左膳は苦笑して、
「ウンニャ、そういうわけじゃアねえが、今この壺をひらいて、中の紙きれに……」
「え? その壺のなかの紙片に――?」
「どこと書いてあるか知らねえが、その紙ッきれにしめしてある場処へ、おらア、ある物を掘りに行かなくっちゃアならねえのだよ」
くすりと、ゆがんだ笑いをもらしたお藤、そっぽを向いて、
「……とかなんとか、うまいことを言ってるヨ。だがね、ほんとにこのあたしが嫌になって、それで家を出て行くんでなければ、あたしがくっついて行ってもかまわないだろう? え? 虫のせいか知らないけど、あたしゃ因果と、お前さんが好きでたまらないのさ。どんなにじゃまにされたって、あたしゃどこまでだってお前さんにへばりついて行くから、ホホホ、大きな荷物をしょいこんだつもりでネ、その覚悟でいるがいいわサ」
「いや、お藤、これ、お藤どの」
左膳はいささか、持てあまし気味で、
「くしまきの姐御ともあろうものが、そんな小娘みてえなことを言うのア、うすみっともねえぜ。