Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme
おれとおめえは、今夜はじめて会って、いきなり斬り結び、またすぐ味方となり、力をあわせて、この道場の者と渡り合った……とまれ、世の中のことは、すべてかような出たらめでよいのかも知れぬな、アハハハハ」
「邪魔者が去った、いま一手まいろうか」
闇の中で、あお白く笑った源三郎へ、丹下左膳は懶げに手を振り、
「うむ、イヤ、また後日の勝負といたそう。おらアお前をブッタ斬るには、もう一歩工夫が肝腎だ」
「いや、拙者も、尊公のごとき玄妙不可思議な手筋の仁に、出会ったことはござらぬ。テ、テ、天下は広しとつくづく思い申した」
濡れ燕を鞘におさめた左膳と、峰丹波の刀を草に捨てて、もとの丸腰の植木屋に戻った柳生源三郎と――名人、名人を知る。すっかり仲よしになって本郷の道場をあとに、ブラリ、ブラリ歩きだしながら、左膳、
「だが、おらアそのうちに、必ずお前の首を斬り落とすからナ。これだけは言っておく」
「うははははは、尊公に斬り落とさるる首は、生憎ながら伊賀の暴れン坊、持ち申さぬ。そ、それより、近いうちに拙者が、ソレ、その、たった一つ残っておる左の腕をも、申し受ける機がまいろう」
左膳はニヤニヤ笑って歩いて行くが、これでは、仲よしもあんまり当てにならない。