Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
恐ろしい電話
スミ子ちゃんは、おもわずあたりを見まわしました。そして、庭に面したガラス窓のほうを見たかとおもうと、
「アラッ!」
と叫んで、立ちあがりました。顔色は、まっ青です。
「アッ、スミ子、どうしたんだ。きぶんがわるいのか?」
おとうさんがびっくりして、スミ子ちゃんを、だきかかえるようにしました。
スミ子ちゃんは、いったいなにを見たのでしょう?
恐ろしい電話
窓の外の、まっ暗な庭に、なんだか、みょうなものが動いていたのです。
やみの中に、まっ黒なやつがいるのですから、はっきりは見えませんが、でも、たしかにあいつです。きょうの夕がた、おうちの屋根の上に立っていた、あの恐ろしいこうもり男にちがいありません。
ぴったり身についた黒いシャツをきて、こうもりの羽根のような黒いマントを両方にひろげ、黒めがねをかけた顔が、ぼんやりと、白く見えています。
それを見たスミ子ちゃんは、まっ青になって、よろよろとたおれそうになったので、おとうさんの淡谷さんはびっくりしてかけより、スミ子ちゃんを、両手でだくようにしました。
「どうしたんだ。しっかりしなさい。」
「あそこに……。」
スミ子ちゃんは、窓の外の暗やみを指さしました。