Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
大時計の怪
大時計の怪
それから二週間ほど、なにごともなくすぎさりました。そのある日のこと、時計塔のある西洋館にすんでいる園田ヨシ子ちゃんは、学校から帰って、自分の勉強べやで宿題をやったあとで、双眼鏡をもって、時計塔にのぼりました。いちばん上は大時計の機械室ですから、そのすぐ下の部屋までいって、窓から外のけしきをながめようと思ったのです。
そこまでのぼりますと、林をこして、お友だちの淡谷スミ子ちゃんのおうちも見えるのです。そこまでは三百メートルもへだたっていますが、双眼鏡でのぞけば、どうかすると、スミ子ちゃんが、おうちの二階から、こちらを見ていることがあります。
スミ子ちゃんも、双眼鏡を持っていますから、おたがいに双眼鏡をのぞきあって、ハンカチをふって信号をして、話しあうことができるのです。ハンカチのふりかたで、いろいろないみをきめておいて、話しあうのです。
きょうも、スミ子ちゃんが、窓からこちらを見ていてくれればいいがと思いながら、塔の階段をのぼって、三階までいきますと、だれか、人のいるけはいがしました。
塔は、いちばん上の時計室をいれて、五階ですから、あと一階で、窓をのぞく部屋にいけるのですが、その一つ下の三階に、だれかがいるようすなのです。