Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
「おい、ヨシ子。どうしたんだ。まっ青な顔をして……。」
「アッ、おにいさま、たいへんよ。時計塔に、道化師がいるわ。ほら、このあいだスミ子ちゃんをさらっていった、あの道化師とそっくりのやつよ。」
ヨシ子ちゃんは、息をきらせていうのでした。
「なんだって? あいつが時計塔にいるんだって? よしッ、ぼくが見てやる。」
丈吉君は、そういって、いきなり階段のほうへかけだすのでした。
時計塔は五階になっていて、四階までは、ふつうの小部屋ですが、いちばん上の五階は、部屋ぜんたいが、大時計の機械室になっているのです。丈吉君は、四階までの部屋をみんなしらべましたが、道化師のすがたはありません。きっと、五階の機械室にかくれているのでしょう。
四階から五階への階段を、そっと足音をしのばせてのぼっていき、階段の上から首をのばして機械室をのぞいてみました。
そこは、部屋ぜんたいが、時計の機械でいっぱいになっています。柱かけの時計の機械を、何千倍にしたような、大きな歯車がかみあい、巨大なふりこが、ゆっくりとゆれていました。
今でしたら、電気で動かすのですが、この大時計は、ずっとむかしにできたものですから、鋼鉄のぜんまいの力で動いているのです。