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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

こんな申し合せの声も聞えます。そうして彼等はこの屋敷のまわりを固めているらしいのであります。

能登守はそれと頷いている時に、暫らく静かにしていた屋根の上の足音がまた、ミシリミシリと聞えはじめました。つづいてと庭前へ落ちる物の音がしました。つづいて軒下を密かに走る者がある様子です。暫らくすると、どこをどうしたかそれらの足音が、たしかにこの家の中へ入って来ているのであります。しかも能登守のいま寝ているところから僅かの廊下を伝って行き得る、あの洋式の広間へ入り込んでいるらしいのであります。

この時に能登守は起き上って寝衣の帯を締め直しました。寝衣の帯を締め直すと共に床の間にあった、銃身へ金と銀と赤銅で竜の象嵌をしてある秘蔵の室内銃を取り上げました。

室内銃というてもそれは拳銃ではありません。普通の火縄銃よりは少し短いものであって、やはり火縄銃ではありません。

これはコルトの五連発銃というのによく似たものであります。けれども舶来のものではありません。能登守自身が工夫して作らせた秘蔵のもので、五連発だけは充分に利くのです。

能登守はこの室内銃を携えて、寝間を抜け出して廊下伝いに離れの洋式の広間へと、そっと忍んで行きました。