Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
二
待たせる自分は嬉しさに包まれて時の移るのを知らなかったけれど、待たせられたお嬢様にとっては、ずいぶん長い時間であったろうと気がつきました。
二
これより先、お濠の岸に立ってお君の帰るのを待っていたお銀様は、そのあまりに長いことに気をいらだちました。
役割の市五郎が傍へ寄って来た時に、お銀様は振返ってそれを睨みました。市五郎はなにげなくそれを反らして行ってしまったが、お銀様がそれを忘れてやや久しいのに、お君はまだ御門から出て来る模様がありません。
お銀様はお城の方を睨んで、荒々しく足踏みをしました。それからお濠の岸を、あっちへ行ったりこっちへ帰ったりしていました。
そうすると、問屋場の方から五六人かたまって私語きながらこっちへ来る者があります。それは例の折助連であります。
自分で無理にすすめて廓の中へやっておきながら、お銀様は焦れて焦れてたまらなくなっていました。自分を平気でこんなに待たせておくお君を呪うような心持になって、城の方ばかり睨んでいましたから、この五六人の折助連が私語きながらこっちへ近づいて来ることも気がつきません。
そうしていると、折助の一人が、ふらふらと歩いて来て、お銀様に突き当るようにしてすれ違って、