Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
今まで自分を励まして、力をつけてくれる人はあったけれども、こんなことを言って聞かせた人は一人もありません。
「冗談どころではない、わしは敵討という話を聞くと虫唾が走るほどいやだ、誰が流行らせたか、あんなことを流行らせたおかげに、いいかげん馬鹿な人間が、また馬鹿になってしまった」
「和尚は、世間のことにあずからず、こうしてかけ離れて暮しておらるる故、そのような出まかせを申されるけれど、現在、恥辱を受け、恨みを呑む人の身になって見給え」
兵馬として、和尚の出まかせを忍容することができないのは当然のことであります。それにもかかわらず和尚は、兵馬の苦心や覚悟に少しの同情の色をも表わすことをしませんで、寧ろ冷笑のような語気であります。
「誰の身になっても同じことよ、わしは敵討をするひまがあれば昼寝をする」
「しからば和尚には、親を討たれ、兄弟を討たれても、無念とも残念とも思召されないか」
「そんなことは討たれてみなけりゃわからぬわい、その時の場合によって、無念とも思い、残念とも思い、どうもこれ仕方がないとも思うだろう」
「言語道断」
兵馬はこの坊主を相手にしても仕方がないと思いました。