Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

拙者は近藤勇、いざお相手を仕る」

というわけで、二間柄の槍を執って近藤勇が、道場の真中に立ち出でるということになりました。

それを聞くと、拳骨和尚は平伏して、

「これはこれは、先生が名に負う近藤勇殿でござったか、鬼神と鳴りひびく近藤先生のお名前、世捨人の山僧までも承り奉る、いかで先生のお相手がつとまるべき、許させ給え」

と殊勝な御辞退ぶりです。

しかし、近藤勇ともあるべきものが、それで承知すべきはずがなく、今は辞するに由なくて、和尚は、また前の鉄如意を取って立ち上るという段取りになりますと、その時に近藤が、

「およそ武術の勝負には、それぞれの器がある、貴僧もその如意を捨てて、竹刀にあれ、木刀にあれ、好むところを持って立たるるがよろしかろう」

と言われて、和尚は首を振り、

「我は僧侶の身であるから、あながちに武器を取りたいとも思い申さぬ、やはりこれでお相手を仕りたい」

鉄如意を離さなかったけれど、近藤勇は頑としてきかなかった。ぜひ、他の得物を取れと勧めたから和尚は、

「しからば」

と言って鉄如意を下へ置いて、改めて頭陀袋へ手を入れて何を取り出すかと思えば、木のお椀を二つ取り出しました。