Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
四
こう言って米友が立ち止まって息を切った。屋根の上から下を見ると、家並はそこで尽きて足許は二の廓の堀の水。屋根から垣へ足をかけた米友の姿は、これもどこかの闇へ消えてしまいました。
四
何事か起るべく思われて何事も起らなかったのが、その夜の市五郎と、お銀様と、お君との一行でありました。
市五郎の挙動から推せば、この二人をどこへつれて行って、どんな目に遭わせることかと思われたのに、案外にも、極めて素直に駕籠に付添うて有野村へ入ってしまいました。
有野村へ入って、お銀様の屋敷へ送り込んでしまいました。これでは尋常の上の平凡であります。
お銀様とお君とがその屋敷へ送り届けられた前後には、もちろん伊太夫の家は鼎の沸くような騒ぎであります。前に幸内の行方が今以て知れないところへ、今またお銀様とお君との行方が知れなくなったということは、伊太夫はじめ、この大尽の家の一家と出入りの者を驚かせずにはおきません。
お銀様もお君も、出る時は誰にも断わらないで出て行きました。ほどなく帰るつもりでしたから黙って行きました。お君は誰にか一言言い置いて出ようと言ったのを、お銀様が無下に斥けてしまいました。