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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

こうして、恋ならぬ恋が不思議にむすび付けられて、友之助の隣りの空き家が、二人の逢いびきの場所にえらばれた。かれらはその後もお筆のあやつるがままに動かされていたが、この二つの人形にはさすがに魂がある。形はたがいに結び付けられていても、友之助のたましいはやはりお筆にかよっていた。お蝶の魂はやはり吉之助にかよっていた。

形とたましいとが離れ離れになっていたところに、この悲劇の根がわだかまっていたらしいが、お筆も魂の問題までは考えていなかったであろう。ともかくもお蝶を友之助に押し付けて、これで自分の競争者を追っ払ったとひそかに祝福していると、さらに友之助の母から自分に対する縁談を持ちかけられた。それはむしろ好機会であると思ったので、お筆はよんどころないような顔をして、お蝶と友之助との秘密をあばいてしまった。それがお銀をおどろかし、溝口夫婦をおどろかして、結局はお蝶と友之助との結婚を早めることになった。秘密が暴露した夜に、友之助が長い手紙をかいていたのは、おそらくお筆にあてたもので、自分たちの秘密をあばいたのを怨んだものか、あるいは自分の魂はいつまでもお筆のふところにはいっていると訴えたものか、又それに対してお筆がどんな返事をあたえたか、あるいはなんにも返事をしなかったか、それらの事情はもちろん判らない。