Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Lesen Sie 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 337.181 Zeichen · 676 Bildschirme
『…………』
答えようともしない、作兵衛は冷笑していた。嘯いて、大地へあぐらをかいているのだ。
『云わんな』
幸右衛門が、足をあげて、その横顔を蹴ろうとすると、
『よせ、むだな話だ』
又之丞は、制めた。
『吉良か、千坂兵部かにきまっている。疑心暗鬼を見るとはこの事、おかしい位なものだ。己れの胸に責められる為に、吾々が、何か為りはしないかと、御苦労にも、遙々探りに来たのだろう』
若いが又之丞は、思慮に富んでいた。浪人後は、内蔵助と多く起居を共にしていた感化もある。内蔵助が、何を躊躇っているか、何を危惧しているか、最もよく知っている者の一人だった。
『ここにある、十八尺とは、誰の仮名か知らんが、大石殿の後を尾行て、赤穂まで下ったとみえる。こやつも、閑人とみえ、むだな事を為ているものだ、大夫は、赤穂の浜方の者へ貸金の残余を取り立てに参られたのだ。まさか、それだけでも参られぬ故に、この三月十四日は先君の一周忌にあたる故、その法会をも営みがてら行かれたのじゃ。それを……あははは……尾行て行った馬鹿者があるのだから、世の中は、忙しいようで、無駄飯食いも相当にあると見える』