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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lesen Sie 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 337.181 Zeichen · 676 Bildschirme

Aozora Bunko

牡丹の袖

『原氏、用意の物!』

内蔵助に云われて、

『おうっ』

と、原惣右衛門は、玄関前に、一丈ほどの青竹を持って待っている間瀬久太夫の方へ走って行き、懐中から取り出した一通を、確乎と青竹の先に結びつけて、二人してそこの大地へ深く突き差した。それは――

『浅野内匠頭口上書』

という表書の下に、一党四十七名の姓名を列記して、やむにやまれない臣下の憤心と、君侯の残念とを認め、やがて明日はここへ立つであろう公儀の見分役へ対して、自分たちの怯みなき正義と、主家の立場とを明かにした「申し分」の訴えであった。

この青竹が立つと、内蔵助は、

『早水氏、神崎氏、その他の衆も、長屋への備えは要らぬと見えた。屋内へかかれ』

と、彼方へ云った。

ここの長屋長屋には、上杉家からさし廻してある腕ききの附人が住んでいるものと見て、早水藤左衛門と神崎与五郎に弓を持たせ、ほか四五名の者を伏せて様子を見ていたのであるが、さしたる敵も出て来ないので、こう号令したのであった。

『おうっ』

と云って、その一手は、大廊下のほうへかかった。雨戸は幾枚も外れていたが、掛矢を振って撲り廻ると、戸は独楽のように外れて庭へ転がった。