Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Lesen Sie 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 337.181 Zeichen · 676 Bildschirme
半分道
人足達がすすめるのを、藤左衛門も尤もだと思った。三平を促して、駕籠の外へ身を伸ばした。然し大地に立ってみると、大地が波のように揺れる気がして、物に掴まっていないと蹌めくような眩いを覚えた。
『あっ? ……早水氏。あれに、来て居るぞ』
駕籠につかまりながら、三平がそっと横へ顎を指したので、何かと思って、藤左衛門が振向いてみると、自分たちの群から五、六間離れた柵の際に、提灯を消して空脛を抱えながらうずくまっている四、五名の雲助と、一挺の早駕とが、同じように往来の開くのを先に来て待っているのであった。
半分道
『いったい、何処の藩だろう?』
二人は考えあぐねた。
内匠頭の従兄弟が美濃大垣の城主にあたるから、それか、芸州藩か、さもなければ、勅使に礼を欠いた件で、京都へのぼる公儀の急使か。
然し、それにしては余りに簡単過ぎると、藤左衛門が云った。公儀や大名の使者ならば、一人という筈がない。又いくら敏速な藩にせよ、浅野家以上に今日の事変を国許へ早く報らせようとする藩があろうとは考えられない。
『じゃあ、吾々の急用とは、関りのない旅人かも知れぬ』
『そうだよ。偶然、早打と早打とが、ぶつかった迄かもしれん』