Japanische Klassiker mit Furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Lesen Sie 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.045 Zeichen · 185 Bildschirme
これは大学講師としては異例の異例と言っていいくらいの高給取りなんだが、他方官吏たる職員の場合を考えると、七十五円なんて端っ葉は、学校出たてのホヤホヤ二十代の青二才のような助手でも立派にとる俸給に過ぎない。だから大学講師としてつづける限り、先生が百歳まで長生きをなきろうと、百円のサラリーマンにはなかなか及びもつかない待遇しか、大学から受けられんわけさ。
A なる程、それなら牧野博士のような大学者を大学では、なぜ、そんな半世紀もの長い間単なる講師として放任して置いたんだ。博士は一体それで生活できたのかい。また、博士は大学から見れば、ほんとの学者じゃないとでもいうのかい。
B 博士が学者じゃないとバカなことは冗談にも言い給うな。この点では本職の大学がやはり、博士の博い学殖を一番知っていることだろう。なぜって、明治のころ、わが国の植物学者が、植物を採集して来ては、それを自分で学名がつけられないので、標本を一々外国に送っては、向うの先生に学名をつけてもらっていたころ、牧野博士が出現して、はじめて独力で、どしどし新学名をつけられ、後世の学者はそれを真似るようになったんだし、現に、いま六千種からある日本の植物のうち、千五百種以上の学名は、博士がたった一人で名づけ親になっているといわれているんだからね。