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Japanische Klassiker mit Furigana

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りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme

Aozora Bunko

「この部屋は壁もドアも厚く出来ているので、一寸位の物音は外へ漏れないのです」宮崎氏は説明して「お前大急ぎで、医者と警察の人を呼んで来るんだ。それから奥さんには、アア、今でなくてもよろしい。なるべくおそく知らせる方がいい」と命じた。

「あの書生は信用出来る男ですか」

彼が立去るのを見て、明智が尋ねた。

「愚直な程です。同郷人で、永年目をかけている男です」

「お嬢さんに何か、つまり、一種の感情を抱いていたという様な……」

「イヤ、そんなことは決してない。あれは婚約の恋人を持っている。その娘は国にいるのですが絶えず手紙の往復をして、非常にむつまじいのです」

「すると、全く不可能なことが、有り得ないことが行われたのです」

「だが、不可能なことが、どうして行われ得るでしょうか。賊は我々の気づかぬ出入口を持っていたかも知れない」

「そういう出入口はこのたった一つのドアの外には全然有り得ないのです。私は予めここを充分検べて置きました。窓は鉄格子がはまっている。壁にも戸棚にも何の仕掛けもない。ドアさえ守れば大丈夫だということを見極めて、御嬢さんを守る為に、この部屋を選んだ訳です」