Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
赤松警視総監
「待て、その中に宮崎常右衛門の名前があるじゃないか。しかも下に(1)と番号が打ってある。オイ、ここはその宮崎の邸だぜ」
「何だって、それじゃ、この人名は泥棒の日程表か。して見ると、明日の晩は、(2)の番号の打ってある明智小五郎、あさっては(3)の警視総監の所へ這入ろうって訳かね。オイオイ、冗談じゃないぜ」
その紙切れは、二人の新聞記者の想像力を越えていた為に、ただ滑稽なものにしか見えなかった。だが、捨ててしまうのも、何となく惜しい気がしたので、一人がそれをポケットに押込み、やがて、彼等は宮崎邸のいかめしい門前に立戻ると、そこの呼鈴を滅茶滅茶に押し始めた。
赤松警視総監
その翌日の昼前、赤松警視総監は、登庁早々、刑事部長の報告を聞くや、事重大と見て、直接その任にある波越警部を自室に呼んだ。ピカピカ光る大デスクの上には、昨夜A新聞写真部員の機転で写し得た、宮崎邸の怪賊の現場写真と、例の高名者番附の紙切れがのっている。
「この写真に写っている、真中の男が、例の片腕事件の関係者の品川四郎という者に相違ないのかね」
総監は念を押す様に尋ねる。見ると、なる程、三人の内の洋服姿の一人は、正しく品川四郎その人である。