Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme

Aozora Bunko

後篇 白蝙蝠

第三の品川四郎

というのは、その部屋の四方には、まるで五百羅漢の様に、等身大の男女の裸人形が立並んでいたからである。

「びっくりなすっている様ですね。併し、ここは人形工場じゃありません。そんな世の常の場所じゃありません、今に分ります。今に分ります」

怪青年は、彼自身人形と同じ様な、余りにも整い過ぎた顔に、妙な薄笑いを浮べながら云うのである。

人形共のうしろには、沢山の棚があって、そこに、化学者の実験室の様に、無数の薬瓶が並んでいた。その棚の二つの切れ目が、今這入って来た入口と、奥へ通ずる扉である。その奥には一体全体どんな設備があるのか、抑も何者が住んでいるのか、愛之助は何かしら名状し難い魔気という様なものに襲われ、戦慄を禁じ得なかった。

暫くそこに佇んでいると、突当りの扉の握りが、さもさも用心深く、ジリジリと廻って、やがてその扉が音もなく半ば開かれ、暗い蔭に、何者かの姿が、薄ぼんやりと現われた。

後篇 白蝙蝠

第三の品川四郎

さて、それから、この可哀想な猟奇者はどうなったか。その変なラボラトリイでどんな奇怪な事が起ったか、等々は暫く後のお楽しみとして、ここではもっと別の方面から、事件全体の姿を眺めることにする。