Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
トランクの中の警視総監
「明智君、君が追駈けてくれたお蔭で、非常に手数が省けたぜ。これで、連名帳の順序を変更しなくて済んだというものだ。君、まさか忘れやしないだろう。あの連名帳に打ってあった番号を。第一は、岩淵紡績社長宮崎常右衛門。それから第二番目は、素人探偵明智小五郎。つまり今度は君の番だったのさ。ハハハハハハハ」
賊は低く笑いながら、元の運転席に戻ると、何事もなかった様に落ちついた顔色で、ハンドルを握り、スターターを踏んだ。
車は、人通りもない淋しい屋敷町を、まっしぐらに、いずことも知れず走り去った。
トランクの中の警視総監
それから一週間程たったある日のこと、明智小五郎は、一台の古めかしい人力車に、極大トランクを運ばせて、警視庁を訪れた。
「ヤア、明智君じゃないか。君のホテルを訪ねてもいないし、どこへ行ったのかと心配していた所だ。何だか収獲があったらしいね。その大トランクは、君、一体何だい」
玄関の大ホールで、出逢頭の波越警部が声をかけた。
「非常に重大な証拠物件だ。あとで話すよ。だが、とりあえず、赤松総監に御目にかかり度いのだ。いらっしゃるかい」
「ウン、今僕は総監室で話をして出て来たばかりだ。