Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
か弱い乞食娘は一たまりもなく、ぶっ倒れる。
「引括ってしまえ」警部が部下の巡査に命令した。
「待ち給え、波越君。乱暴なことをしちゃいけない。君が今なぐったのは誰だと思う。伯爵の令嬢だぜ」
明智が注意しても、警部にはまだ事の仔細が分らぬ。
「馬鹿を云い給え。お嬢さんをなぐるものか。この乞食娘だ。こいつがお嬢さんに失礼を働いていたからだ」
「君がお嬢さんというのは、あいつのことかね」
明智が指さす所に、真青になって突立っているのは、どう見ても伯爵令嬢だ。
「あいつって、あれがお嬢さんでないと云うのか」
「君は、白蝙蝠団の魔術を忘れたのかね。あれは君、青木愛之助の細君の芳江という女だよ。……ホラ、逃げ出した。何よりの証拠だ」
窓から飛出そうとする、美禰子さんに化けた芳江を、一人の巡査がとり押えた。
なるほど顔を見れば美禰子に違いないのだけれど、その汚い乞食娘が令嬢だと聞いた時には、父親の大河原伯爵さえ、容易に信じ得なかった程である。
「悪魔の製造工場が、この世に送り出した、贋物の人物が六人あります。その内三人は御覧の通り始末をつけました。あとの三人というのは、青木愛之助の友人の、科学雑誌社長品川四郎と、岩淵紡績社長宮崎常右衛門と、伯爵の秘書官野村弘一ですが、偽野村秘書官は、波越君の手で、警視庁の地下室に抛り込んでしまいまし