Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
古本と蔵書印
魚は怒って山寺の老和尚のように、腹を大きく膨らませたかと思うと、急に游ぎがむつかしくなって、水の上にひっくりかえって、癲癇持のように泡をふき出した。その恰好は自分がいつも画に描きなれている河豚にそっくりだった。
「河豚だ。河豚だ。こいつおもしろい奴だな。」
和尚は笑いながら、はち切れそうな魚の腹を指先でちょっと弾いてみたりした。
「和尚さま、何してござるだ。そんな毒魚いじくって……。」
だしぬけに肩の上から太い声がするので、和尚はうしろを振り返った。そこにはこのあたりのものらしい漁師の咎め立てするような苦い顔が見つかった。
「わしか。わしはちょっと仲のいい友達と遊ばしてもらっていたばかりじゃ。」
和尚はこういって、河豚と遊ぶのを少しもやめなかった。その態度には、好きな遊戯に夢中になっている小児の純一さがあった。
古本と蔵書印
本屋の息子に生れただけあって、文豪アナトオル・フランスは無類の愛書家だった。巴里のセイヌ河のほとりに、古本屋が並んでいて、皺くちゃな婆さん達が編物をしながら店番をしているのは誰もが知っていることだが、アナトオル・フランスも少年の頃、この古本屋の店さきに立って、手あたり次第にそこらの本をいじくりまわして、いろんな知識を得たのみならず、老年になっても時々この店さきにその姿を見せることがあった。