Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
くろかわ
山茶花
下向きに巻いた蓋をそっと傾けてみると、そこには白羅紗のような裏がついている。京都人はこれを料理につかう場合には、生のを茹でて、それを熱湯のなかから取出すと、いきなりぴしゃりと板の間に投げつけるのを忘れない。
「なぜそんなことをするのだ。」
と訊くと、
「投げつけられると、菌がびっくりして、その拍子に苦味が幾らか取れるようですから。」
という返事だ。
こうして残された少しの苦味は、この菌を酢のものにして味わう場合に、唯一つのなくてかなわぬものである。
山茶花
山茶花は泣き笑いをしている。十一月末のいじけ切った植込みのなかに立って、白に、薄紅に、寂しく咲いたその花には、風邪に罹った女の、眼の縁の上気は、発熱のせいかも知れないと、そっと触ってみると、肌はしっとりと汗ばんで、思いの外冷えきっている、そのつめたさが感じられる。途の通りがかりに飛び込んで来た風来坊の泥棒蜂が、その大きな百日鬘を花びらのなかに突っ込んで、すぐにまたつまらなさそうに引返して往くのは、その蕊の匂があまりに低く、冷いのによることかもしれない。
これまで薄暗い庭の片隅で、日光に向いた一方にだけ花をもっていた山茶花を、ことしの春先に日当りのいい中央どころに移し植えたことがあった。