Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
左
彼は厩に入って馬を起した。そして町はずれに住んでいる友人を訪ねようとして、六哩の間雪の道を走らせた。
友人は入口に立ったその訪問客が、急に齢とって皺くちゃな、歯のない頤をもぐもぐさせながら、手ぶりで何か話そうとするのを見てびっくりした。やっとのことで彼はその訪問客がマッチ箱をもとめに来たことが解って、涙が出るほど大笑いをした。
農夫は大事なマッチ箱を一つ貰い受けて、また大急ぎに馬を駆って帰って来た。そして氷を溶して、やっと義歯を口のなかに頬張ることができたそうだ。
これを思うと、何をさしおいても、マッチの一箱は枕もとにおいておくべきものだ。マッチは義歯の凍ったのを溶すに役立つのみならず、寝起きに喫みたくなる煙草にも火をつけることができる。しかし、それよりもいいのは、近くに眠っている人の寝顔を、それと知られないでこっそり見ることができることだ。人の寝顔を見ると、いろいろな意味で自分を賢くすることができるものだ。
左
「どちらでもいいから、片眼を閉じるか、または瞬きしてみせたまえ。」
こう言うと、誰もが決ったように自分の弱い方の眼でそれをするが、男は一般に左の方を使う。