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Japanische Klassiker mit Furigana

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そうもくちゅうぎょ

艸木虫魚

薄田 泣菫

Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

2

太閤秀吉が自分の好みから、また政略上の方便から煽り立てた茶の湯の流行は、激情と反抗心との持主である奥州の荒くれ男をも捉えて、利休の門に弟子入をさせ、時おりは為う事なさの退屈しのぎから、茶器弄りをさえさせるようになったのだった。

茶碗は天目だった。紺青色の釉のなかに宝玉のような九曜星の美しい花紋が茶碗の肌一面に光っていた。政宗は持前の片眼に磨りつけるようにして、この窯変の不思議を貪り眺めていたが、ついうっとりとなったまま、危く茶碗を掌面より取り落そうとした。

政宗ははっとなって覚えず胆を潰した。

「金二千両もしたものじゃ。壊してなるものか。」

こんな考えが電光のように頭のなかを走った。仕合せと茶碗は膝の上で巧く両手の掌面に抱きとめられていた。政宗は冷汗をかいた。胸には高く動悸が鳴っている……

「おれは娘っ子のようにおっ魂消たな。――恥しいことじゃ。」

政宗はその次の瞬間そう思って悔しさに身悶えした。突嗟の場合器の値段を思い浮べて、胸をどきつかせたのが何としても堪えられなく厭だった。

いつだったか、政宗は徳川家康に茶の饗応を受けたことがあった。そのおり家康は湯を汲み出そうとして何心なく釜の蓋へ手をやった。