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Japanische Klassiker mit Furigana

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そうもくちゅうぎょ

艸木虫魚

薄田 泣菫

Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

」

利休は門の外で早くも主人の趣向にぶっつかったように思った。丿観はそのころの茶人仲間でも、一番趣向の気取っているので知られた男だった。利休はその前の年の秋、太閤が北野に大茶の湯を催したときのことを思い出した。その日利休は太閤のお供をして、方々の大名たちの茶席を訪れた。そして由緒のある高貴な道具の数々と、そんなものを巧く取合せていた茶席の主人の心遣とを味って、眼も心も幾らか疲労を覚えた頃、ふと見ると、緑青を砕いたような松原の樹蔭に、朱塗の大傘を立てて、その下を小ぢんまりと蘆垣で囲っているのがあった。主人は五十ばかりの法体で、松の小枝に瓢をつるし、その下で静かに茶を煮ていた。

ものずきな太閤が、ずかずかと傘の下に入って往って、

「どうだ。ここにも茶があるのかい。」

と大声に訊かれると、主人はつつましやかに、

「はい。用意いたしております。」

と言いざま、天目茶碗に白湯をくみ、瓢から香煎をふり出して、この珍客にたてまつった。その法体の主人こそ、別でもない山科の丿観で、その日の高く取り澄した心憎さは、いまだに利休の心に軽い衝動を与えずにはおかなかった。

利休は潜り戸を開けて、なかに入った。