Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
何だか知りませんが、一年増しに奉公人が少なくなるのには困りますといって、細君はしきりと立ち働いている。豊かな家庭でも款待の意味で、主婦が出て世話を焼くのは、質素な東北の旧家の慣例ではあるが、そのためばかりでないことはたやすく想像しえられた。
この辺などはいかなる人夫募集員が来ても、決して成功すべき土地ではない。出て行く者は常に自分の考えから、たとえば家の姉にしっかり者の婿が来たとか、母親が違うとか、あるいはこれよりもいまいっそう微妙な感情から、おりたくないゆえに出て行くので、非常に零落するか(小農にはもう零落の余地もないようだが)、または非常に立身しなければ、まずは帰らぬつもりなればこそ、遠方へは行くのである。生活上の圧迫といえば他の地方も一つだが、拓くにも作るにも地面がないという村里から、あまって出て行く者とは事情がまるで別である。しかしながら原因はいずれであっても、去らねばならなかったもとの村へ、満期の兵卒や伊勢参りと同じように、用がなくなれば戻ってくるものとは、どうしてまた考えたのであろうか。自分らは時としてこの類の政治家の心持を疑い、あるいは知りつつそんな気休めを言うのではないかとも思う。