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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

雉の声

生計の事情の許す限りにおいて、野獣野鳥の繁殖を公認することが、おそらく男鹿の風景を活かす最初の用意ではあるまいか。自分などはいわゆる国立公園の計画も、ただこの条件の下においてのみ、全国の支援を受けうべきものだと思っている。

雉の声

こういう心持から、自分が男鹿の風景の将来のために、最も嬉しい印象をもって聞いて帰ったのは、到る所の雉の声であった。雉だけは今でもまだこの半島の中に、やや多過ぎるかと思うほども遊んでいる。それがもう他の地方の旅では、そう普通の現象ではないのである。

また例の余計な漫談であるが、雉の声で思い出す自分の旅の記念は、多くはないが皆美しいものであった。若狭の海岸は島が内陸と繋がって、中間に潟湖を作った点は男鹿とよく似ている。ただその山が迫って、水が小さくいくつかに区切られているだけである。この湖岸の林にはやはり雉が多く啼いていた。六月始めのころであったが、小舟に乗って三つ続いた湖水を縦に渡って行くと、よく熟した枇杷の実を満載してくるいくつかの舟とすれちがった。紺のきものを着た娘などの乗っている舟もあった。岸には高桑の畠が多かった。