Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
はまったく一つであることを知った。すなわち横を正面とすれば在方の農家と同じく、玄関と勝手口が並んで狭い庭に面し、廏と便所と物置とが各別棟で、その外にわずかに菜園がある。要するに間口を狭く地割したために、住宅を横向にしただけである。
東京の近くでも、府中以西の甲州街道などに、この形式の割地のいっそう簡単なものがあって、あの辺に限り草屋が縦列をなして東に面している。ただしこれには町をなすまでの変形は加えてないが一定の長さの道路に沿うて、なるべく多数の民家を置こうとした努力の跡は見えている。佐渡の両津の町などもまた一つの例である。こちらは路地をさらに細くして、その全部を屋根の下に覆い以前は冬分の船置場もいっしょにしたものか。海と湖水との両側とも、ほとんど水の際まで一つ屋根を葺き下しており、町をあるけばどの家も、暗く細長い土間を通して、きらりと鮮やかな水の光が見える。それがあの町の美しい特色である。
不吉な想像ではあるが、焼けたらこれもどうなるであろうか。家並に定まった一つの型があって、相持ちに揃いのみごとさを保たしめる原因には、もちろん第一に屋敷割渡しその他の行政上の制限、第二には大工の流義の固定ということを算えねばならぬが、この二者以外にさらに隠れたる一条件があったはずである。