Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
そうしてその感動を新たに花やかな言の葉に装うて、つぎつぎに語り伝えた女たちも、また久しく国中を漂泊していたのであった。
しかもその千年来の恋の泊りが、今や眼前において一朝に滅び去らんとしているのである。いっしょにあるいていた遠藤技師の話でも、三、四年前にちょっときてみた時には、町の両側のいずれの家からでも、なまめいた女の声の聞こえぬ家はなかった。黄昏前には美しい燈を点じて、笑ったり歌ったりする者が、もとは何百人となく遠い国から入り込んでいた。よく昔から十三の七不思議などと称して、田はなけれども米が出る。父はなくても子が生まれるなどと、いろいろ笑うような話の種は多かったものだが、材木を積む船が青森の方へ廻るようになっては、忽然としてことごとく覚めたる夢になってしまった。今ではその米が出ないために、町の男たちは聞いたこともない国までも出稼ぎに行き、老いたる者が潟に出て少しずつの漁をするやら、村には薪山を持たぬために舟渡しを越えて、二里、三里、北津軽の山に小柴を採らせてもらいに行く。あれ今の渡し舟でも山行きの女が、あんなにしてやってきましたといって見ていると、きたない頬かぶりをして、小さな連雀のようなものを背に負い、身には刺子のどんつくの縞目も見えぬものを着ふくれて、まるでエスキモーの奥さまのようなのが六、七