Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

最近私の見た東北大学の図書館にある一本のごときは、書名を『鬼三太残齢記』と称し、序文に歳は重光大康落にある臘月十日とあって、仙台の城下で人の話を筆記したといっている。すなわち辛巳の年のことで、多分は元禄十四年、浅野内匠頭が腹を切った時分の事である。これも明らかに清悦の話とあり、また人魚を食って長命したことも述べられ、衣川合戦の前の日に天地晦冥にして人の顔黄に見え、北上川逆流して大蛇が現出したなどという点まで一つであるのに、談話の骨子ともいうべき部分が、他の『清悦物語』とは異なっている。最も顕著なる例を列挙すれば、第一には『鬼三太記』の方では義経が死んでいない。他の一方では首になって鎌倉に送られ、含み状によって、頼朝の誤解は釈け、讒言をした梶原が刑罰に処せられているに反して、これでは中尊寺の三位房法印とかに諫められ、弁慶ばかりを見殺しにして山越しに落ちたと書いてある。杉目行信という容貌最もよく義経と似た者がすでに北国の道中から身代りに立ちここでも義経と名乗って死んだのだといっている。次にはこちらでは清悦はみずからどうどうと鬼三太の旧称を名乗っている。