Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
七
十五日に女の子が雛を祭る習いがある。これも松前と似ていると記してある。注意すべき古風である。
七
この地でいま一回の正月を過ごして、翌寛政七年の三月半ばに、われわれの旅人は外南部を去ったようである。近年中道等君の発見した『津軽の奥』という一巻には、野辺地の馬門から関所を越えて、狩場沢・小湊と海沿いの往還を、久しぶりに通ったという紀行の次に、浅虫の温泉で正月をしたという日記があって、それが同八年のことであった。ただしこの時は湯の宿の閑居であったために、やや世間にうとく歌ばかり多く詠んでいるが、それでも付近の農民が十一日の仕事初めに、肥しを田畠に引く儀式が、いかにも実際的なまじないであることを記したほかに、十三日からは小湊の町に遊びに来て、詳しく小正月の行事を見ている。この朝は粥がすんで後に、例の雪の上の田植があった。下北半島のヤラクサの代りに、小湊で行う儀式は節分の豆まきの起原を思わしめる。すなわち酒の糟と糠と豆の皮と、この三つの品を桝に入れて、次の詞を唱えつつ家の周囲にまき散らした。
豆のかわほんが/\
銭も金も飛んでこい
福の神も飛んでこい
これは今でもヤラクロなどと称して、南部の各村には似たる唱え言の用いらるる例が多い。