Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
二
すなわちその幸福な不調和をまぎらすべく、いろいろの春の遊戯が企てられ、芸術はしだいにその間から起こった。日本人は昔から怠惰なる国民ではなかったけれども、境遇と経験とが互いに似ていたゆえに、力を労せずして隣国の悠長閑雅の趣味を知り習うことを得たのである。
二
風土と季候とがかほどまでに、一国の学問芸術を左右するであろうかをいぶかる者は、おそらくは日本文献のはなはだ片よった成長に、まだ心づいておらぬ人たちである。西南の島から進んできて内海を取り囲む山光水色の中に、年久しく栄え衰えていた人でないと、実はその美しさを感じえないような文学を抱えて、それに今まで国全体を代表してもらっていたのは、必ずしも単なる盲従ないしは無関心ではないのであった。いま一つ根本にさかのぼると、あるいはこのような柔らかな自然の間に、ことに安堵して住み付きやすい性質の、種族であったからということになるのかもしらぬが、いかなる血筋の人類でも、こういう好い土地にきて喜んで永く留まらぬ者はあるまい。まったくわれわれが珍しく幸運であって、追われたり逃げたりするような問題が少しもなく、いつまでも自分たちばかりでのんきな世の中を楽しみおうせていたうちに、なじみは一段と深くなって、いわばこの風土と同化してしまい、最早この次の新しい天地から、何か別様の清く