Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
「呂曠、呂翔の二将軍は帰らぬ」
「みな討死したそうだ」
「三万の兵馬が、いったい何騎帰ってきたか」
「あまりな惨敗ではないか」
「丞相のご威光を汚すもの」
「よろしくふたりの敗将を馘って街門に曝すべしだ」
などと都雀は口やかましい。
ましてや丞相の激怒はどんなであろうと、人々はひそかに語らっていたが、やがて曹仁、李典のふたりが、相府の地に拝伏して、数度の合戦に打ち負けた報告をつぶさに耳達する当日となると、曹操は聞き終ってから、一笑のもとにこういった。
「勝敗は兵家の常だ。――よろしい!」
それきり敗戦の責任については、なにも問わないし、咎めもしなかった。
ただ一つ、彼の腑に落ちなかったことは、曹仁という戦巧者な大将の画策をことごとく撃砕して、鮮やかにその裏をかいた敵の手並のいつにも似ない戦略ぶりにあった。
「こんどの戦には、始終玄徳を扶けてきた従来の帷幕のほかに、何者か、新たに彼を助けて、計を授けていたような形跡はなかったか」
彼の問いに曹仁が答えて、
「されば、ご名察のとおり、単福と申すものが、新野の軍師として、参加していたとやら聞き及びました」
「なに、単福?」