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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

三

一人ずつかかれっ!」

「ア痛っ! 誰かの斬っ尖が、おれの指にさわったぞ」

だらしのないことを言うやつもある。黒闇闇裡――聞こえるのは、不知火連のかけ声だけ、閃めくのはその一党の剣光のみ。

源三郎は、音もたてない。この刀林の下、いかな彼もたまるまい。すでに膾にきざまれたに相違ないのだ。

と! この時です。廊下のほうからこの部屋へ、ぽっと、一道の明りがさしてきて、

「まあ、お前たち、しばらくお待ちったら! しばらく――」

意外、この場の留め女が、お蓮様とは!

三

ただでは刃向かえぬ手ごわいやつをやっと謀略でおびきよせて、せっかく殺しかかったこの仕事なかばに、自分でここへ出て来て止めるとは!

と、丹波をはじめ一同は、いぶかりながらも、とにかく主筋となっているお蓮さまのお声がかりだから、みんな不平そうに刀を引いた。

でも、内心、仕事なかばどころか、もう完全に仕事は終わったと思ったのです。

みなの剣は血にぬらつき、たしかに、返り血らしい生あたたかいものをあびた覚えもある。

いま、部屋の中に罩もっているのは、むっと咽せっかえるような、鉄錆に似た人血のにおい……一党は、手さえ血でべとべとしている。