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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

の中から、衆人環視のなかに出てきたのは、この鍋と、ありがたく頂戴の紙きれであった。

源三郎は、そんないきさつは知らないけれど、ほんもののこけ猿は、とうの昔にここにあったのかと、顔いろを変えてお蓮様につめより、

「さ、渡されい。その壺は、品川の泊りにおいて拙者が紛失いたしたるもの。正当の所有者は、いうまでもなく余である。おわたしあって然るべしと存ずる」

ふところ手のまま立って、じっとお蓮さまを見おろしながら、退けっ! という意……懐中で肘を振れば、片袖がユサユサとゆれる。

お蓮様は笑って、

「そうですとも。この壺は、あなたのですとも。ですから、お返ししないとは申しませんよ」

「うむ、では穏便にお返しくださるか」

「はい。お渡ししましょう。でも、それには条件がございます、たった一つ」

「条件? ただ一つの、とはまた、どういう――?」

「はい」

とお蓮さまは恥も見得もうちわすれた、真剣な顔で、

「女子の口から言いだしたこと。わたしも、ひっこみがつきませぬ。源様、そうお堅いことをおっしゃらずとも、よろしいではございませんか」

眼をもやして、すがりついてくる。源三郎は一歩さがって、ひややかな笑いに口をゆがめ、