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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

いわば、故先生の家庭情操教育の一つのあらわれ。

その父、今やなし、ああ。

でも、優しい一方とのみみえる萩乃の性質に、どこか凜として冒すべからざるところの仄見えるのは、この、生前先生ののぞまれたとおりに、勇烈確乎たる大精神が、この荒磯の襖とともに、その心栄えに宿っているのでありましょうか。いや、萩乃ばかりでなく、ふだんはそうは見えなくても、日本婦人はみんな、底の底のほうに、こういった何かを持っているのです。日本の女はすべて、このむかしの武家の女性の、やさしい中にも強いものをなくしちゃアいけない。武士道は決して男の占有物ではないのです。

ここは、司馬家の奥まった一棟、令嬢萩乃の寝間だ。

文字どおりの深窓――しかも夜中だから、めったに人のうかがい知ることのできない場所だが、そこは講談の役得で、便利なもの。どこへでもノコノコはいりこんでいく。

室の中央に、秋の七草を染め出した友禅ちりめんの夜のものが、こんもりと高く敷いてあるが、萩乃は床へはいってはいない。

派手な寝まきの肩もほっそりと隅の経机によって、しきりに何か物思いに沈んでいるようす。

この真夜中を寝もやらず、かわいい胸になんの屈託か。