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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

あたしたち、お友達になつたばかり……。だつて、南条さんが、兄さんを訪ねるつていうのよ。あたしも、すこし、お話があるから、連れてつてと頼んだの。それだけよ」

「もつとも、そう頼まれたのは光栄だと思つてるがね。とにかく、前触れもしないでやつて来てよかつたかどうか……」

そう言つて奥に眼をやる南条己未男の視線から、小萩はもうとつくに姿を消していた。

「兄さん、今の女の方、どなた? あたし、見たことあるようなひとだわ」

と、真喜が、やはり、奥の方をみながら、言つた。

「それやそうだろう。お前の知つてるひとだよ」

「小萩さんでしよう、そんなら……」

「その通り……今、病気なんだ。よくわかつたな」

「へえ、そうか、かつての小萩さんか、あれが……。すつかり変つたじやないか」

どちらも、その昔、会つたことがあるだけに、詳しい説明はいらなかつた。

小萩に合わせたものかどうか、一応彼女の意向をたしかめるつもりで、京野等志は、部屋にはいつた。

小萩は、寝台の上に腰をおろしたまゝ、彼の顔をみると、いきなり、黙つて、かぶりを振つた。眉にしわを寄せている。会いたくないという意味がすぐに察せられた。