Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうじょうのきじゅつし

塔上の奇術師/鉄人Q

江戸川 乱歩

Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme

Aozora Bunko

赤い道化師

いまに刑事さんたちは、手ぶらで帰っていらっしゃるだろうと、じつはそれをお待ちしていたのです。

四十面相は逃がしても、宝石ばこさえとりもどせば、刑事さんたちのもうしわけがたつだろうと思ったのです。

では、淡谷さん。このはこの中をよくおしらべになってみてください。」

そういって、マユミさんは、刑事の手から黄金のはこをうけとり、それを淡谷さんに手わたすのでした。

淡谷さんは、ポケットからかぎを出して、その場で、はこのふたをひらいてみますと、そこにはビロードの台座の上に、二十四個の宝石が、さんぜんとかがやいていました。一つもなくなってはいないのです。

「ありがとう、マユミさん。おれいをいいますよ。」

淡谷さんが、きたない男すがたのマユミさんの手をにぎりました。

「おねえさま、ありがとう!」

そばにいたスミ子ちゃんも、マユミさんにとりすがるようにして、おれいをいうのでした。

赤い道化師

さて、それから一月ほどたったある日のことです。淡谷さんの近くの、ひろい原っぱのしば草の上にこしをおろして、ふたりのかわいい少女が話をしていました。

午後四時ごろです。よいお天気で、空には雲ひとつなく、西にかたむいた太陽が、まださんさんとかがやいていました。